2022年12月11日日曜日

15日目 :正しさのベクトルの隙間

 こんばんは。ながおかもんです。
アドベント3週目に入りましたね。ブログの担当も3周目となりました。

先週は心奪われたyoutubeチャンネルについてご紹介しました。「心奪われる」とはわりと綺麗に表現させてもらっていて、自分の中で「これは素晴らしい!」の最上級表現は、「心の中でスタンディングオベーション」です。自分の中の全部が総動員されて、スコールのような拍手、指笛、そしてブラボー!の声、そんな感じです。


今回も私の心の中でスタンディングオベーションが起きた作品をご紹介したいと思います。
映画「護られなかった者たちへ」(瀬々敬久監督、2021年公開、配給:松竹、主演:佐藤健、阿部寛、清原香耶)です。
東日本大震災直後の宮城県(おそらく石巻市か気仙沼とか海沿いの街)が舞台となっていて、さらにそこから10年後に仙台で発生した殺人事件から物語が始まります。登場人物がそれぞれ被災という痛みを抱えながら生きていて、生活保護の問題もこの映画においては大きなテーマとなっています。


詳細はネタバレになるので控えますが、置かれている立場によってそれぞれの正しさのベクトルがちょっとずつズレていってこぼれ落ちる人がいる。正しさが合理化を産んでそこからこぼれていく人たちがいることをとても深く、深く考えさせられました。そして、正義は人を救うし、あるところでは人を深く傷付けたり、正義によって取りこぼされたものは取り返しのつかないことになることになり得るのではないかと考えます。人を助けることを生業にする以上、自分が翳した正義や正しさの影になってしまった事柄について、抱えていく必要があるんじゃないかということを考えました。

何が正しいとか誰が悪いとはそういう一義的なものを考えたのではなくて、それぞれがその時の正しさで生きていて、それがどういうことになるのかということを考えさせられた映画でした。


舞台が仙台市の「若葉区」となっていて、あきらかに「若林区」と「青葉区」を合わせたものだなということがわかるのですが、若林区で10数年働いていた私としては、そこも愛着ポイントでした。


なかなか重たい映画ですが、興味を持たれた方は是非!


ちなみに私はこの映画を見てから、佐藤健くんと清原果耶ちゃんから目が離せません👀


アドベント3週目です🎅