2022年8月13日土曜日

しっぷろ2周年に寄せて

 今日でしっぷろのサイトを公開して2年が経ちました。

おめでとうございます、そして、訪問いただいた方、応援いただいた方、ありがとうございます。

 

せっかくの記念日なので気の利いたことを書きたいのですが、いま頭がぼんやりしていてあまり思考が進みません。

 

コロナが流行して以降、世界が大きく変わりました。日常の過ごし方が変わったのもそうですが、コロナの感染者数の推移に同期するように自分の仕事の質も変わるようで、こころやからだも反応しています。これを読んでくださっているみなさんは、どんな日々を過ごしておられるでしょうか。

 

少し前なら、ちょっとしたお茶会やお食事会、勉強会や学会のような場面で直接顔を合わせて情報交換をすることで、エネルギーを得たりカタルシスを味わったりしていたものですが、今はそれもなかなか叶いません。ひととの交流は、対面の仕事以外はオンラインが基本となりました。楽になったと思う部分もあるけれど、何か失ったものもあるのではないかという気がしてなりません。とはいえ、後ろを向いていても仕方がありません。世界が変わってしまった今、わたしたちはコロナと共存していく生き方にシフトしていかなくてはならないのだなぁと感じています。

 

しっぷろは、コロナが流行する以前からこういったサイトをオープンすることを構想していましたが、期せずしてコロナと共に過ごすこの時代にはマッチすることになりました。イベントも勉強会もオンラインで行っていますが、だからこそ繋がれる地域の離れた仲間もいるし、働く時間が異なる人とも少し重なり合うことができているかもしれません。ご自身のタイミングでネットを泳いでいるときに、しっぷろと交差してもらえるかもしれません。

 

わたしは、このしっぷろという場で、これからも多くの方と出会いたいと思っています。しっぷろのメンバーとして、なかなかタイムリーに反応したり情報をアップしたりできない自分もいて歯がゆい思いもあるのですが、それでも、思いはここにあります。ピアスタッフとして働く方、働こうとされている方、共に働く方に対して、ひろく情報や知識や経験のシェアをできる、ひとつの港のようなものを創る一員になれたらよいなと思っています。そしてこの場で、みなさんと経験や知識を慈しみ、学び続けていきたいと思っています。今日はその思いを改めてかみしめる日となりました。

 

これからもこつこつと、参ります。これからのしっぷろも、どうぞよろしくお願いいたします。

みなさまもどうぞ、まずはおからだ大事にお過ごしください。   


      (つぶやきびと:みどりん)

 

 

 

しっぷろ2周年記念日!! ... に日本版ピアサポートの原則を提案してみる

こんにちは!にしこです。

今日はしっぷろの2回目の誕生日。つまりしっぷろを公開してから今日で2年になります。皆さん、しっぷろにいつも訪れていただき、ありがとうございます。

 

たかが2年されど2年。

私はというと、この2年間、生活はあまり変わり映えしないかなと思います。だけど、しっぷろの縁でつながった皆さんのおかげで、経験も積み、そして多くのことを学びました。感謝に堪えません。

 

一方で、ピアスタッフ、ピアサポーターを取り巻く状況はというと、この2年で、大きく変わりつつあるのかなという印象を抱いています。特に皆さんご存知のピアサポート加算。

(「え?知らないなあ」という方はちえぶくろのコーナー、「ピア加算」の項を見てくださいね →

  https://harvest-bank-edf.notion.site/a38318fffdf54c50bc905be98c5768e8 )

 

ピアサポート加算によって、ピアスタッフ、ピアサポーターの雇い入れが進むといいなと期待する反面、そんなに急いで大丈夫なのかなという心配も正直私にはあります。というのも、日本のピアスタッフ、ピアサポーターが本来の力を発揮するために、議論しなければならないことが、まだまだ山積みだと思うからです。それは例えば


・ピアスタッフの専門性についての共通認識を作っていくこと

・雇用後の研修やスーパービジョンの体制を整備すること。

・ピアスタッフと専門職が協働する支援チームを職場でどう作っていくかということ。

・ピアスタッフ同士の「つながり」をどう作っていくかということ。

・ピアスタッフの倫理綱領、行動指針を作っていくこと。

などがあるかなと私は思います。そして、これらの話題はいろいろな場でその必要性が問われている議論です。

 

さて、ここでもう一つ、私が最近、大事だなと思う話題に触れておきたいと思います。それは、ピアサポートという人とひとの関わりの中で、私たちが大事にしていることをみんなで整理することです。こういったことは、欧米では「ピアサポートの原則(Principles of Peer Support)」などという言葉でよく著されています。似た感じで、日本のピアサポートで大事にされているものを、英訳ではなく日本語で整理したら良いのではと思います。というのは、それにより、ピアサポートとは何かということが整理され、ピアスタッフの専門性や倫理綱領、行動指針の議論の実効性につながると思うからです。

 

日本のピアサポートにおいて大事にされていることって具体的には何でしょうか。いま私が思いつくのは、例えばこんなことです。


・ホッとする、心配しなくてよい

・思いやり、おもんぱかり

・成果を求めない

・共にいて、共に歩く

・無理に友達になる必要はない

 

これらは私が自分の経験から思いつくものです。皆さんには皆さんの経験に基づいた、ピアサポートで大事だと思うことがきっとあると思います。それらを持ち寄って、日本のピアサポートにおける「価値」なるものを文章化する作業ができたら、楽しいだろうなあなんて思っています。あ、これは単なる私の夢想で、しっぷろの公式見解ではありませんので悪しからず。

 

というわけで、明日から3年目のしっぷろもよろしくお願いいたします。

 

(つぶやきびと:にしこ)