2020年12月24日木曜日

26日目 validate ヴァリデイト


意図的なピアサポート(Intentional Peer Support: IPS)という考え方に惹かれ、学び続けています。
12年前に、Shery Meadさんが日本にいらしてくれて、はじめてIPSの研修をしてくださったのですが、それまであまり考えたことのないような言葉や考え方がたくさん出てきました。
そのうちの一つに、「validate」という言葉がありました。
IPSでは、人にはそれぞれの世界観があって、その世界観というのはそれぞれの過ごしてきた状況や経験によって形作られていると考えて、お互いの世界観に思いをはせつつ、可能性に開かれた関係性や、そんな関係性を築くような対話のありようを大切にしています。
そしてこのIPSの研修で、対話をするときには、まずは相手の言葉や気持ちを「validate」することが大事なんだ、という話になって。

そこでいったん研修を中断し、validateって日本語で表現するとすればどんな感じだろうねと話し合いました。
辞書的には「認証する、正当であると確認する」みたいな意味だけど、認証するとか承認するっていうのもなんか言葉としては変だよねぇ。
共感するとか、受け入れるとか、受け止めるって感じかねぇ?
共感だとしたら違う単語を使うよねぇ。
受け入れると受け止めるは似ているけれど、きっと、相手の言うことを受け入れることはしてもしなくてもよくて、ただ、相手の言ったことをしっかりと受け止める、受け取る、みたいなそんな感じかねぇ?
などと参加者みんなで話し合って、とりあえずその研修中は、Sheryさんがvalidateと言ったところは、ヴァリデイトする、とか、受け止める、とかそんな言葉にして話していました。

あのときの話し合いの印象をあたためながら時は過ぎ、もしかしてvalidateってこんな感じかな、と最近になってようやく思い当たるようになってきました。

あなたの立場や視点、世界観からだったら、そう見えるんですね、そうですよねぇ。
って心から思う感じなのかな、と。

そうだよね、そう思うよねぇ、と、すぐさま通じ合えちゃうような時もあるだろうし、
自分が同じ気持ちや考えではなかったとしても、
そんな風に感じてたんだね、そうだったとしたらつらかったね。とか、
世界がこんな風に見えているとしたら、そう思うのも無理はないよねぇ。とか。

もしかすると、相手の気持ちに寄り添う、という表現が意味していることと
validateする、というのは近いのかもなと思いました。

そして、それをピアサポートの間柄とか他者との関係の中だけでなく、
自分に対してもいつもできるといいなぁとも思っています。

(つぶやき人 ゆっきぃ)