2020年12月22日火曜日

24日目 お互いさま、差し出すこと、無条件の贈りもの

普段から忘れ物ばかりしている私ですが、アドベントカレンダーを1日落としてしまいました。悲しいかな時間に追われて、サンタさん、クリスマスプレゼントに時間をくださいとお願いしてしまいそうな日々です(いやまじで、誰か時間をください)。とほほ。

病気のような困難な経験をした人たちが集まったとき、どんな会話が交わされるのでしょうね。誰かがつらい経験を告白して、誰かが聴き慰める会話が起きるかもしれません。お互いに慰めるようなことが起きるかもしれないですね。ネガティブな言葉を使うならば、気休めかもしれませんし、傷の舐め合いのように感じられるかもしれません。ポジティブな言葉を使うならば、困難な経験をした人たち同士の会話は、お互いさまがしっくりきます。苦しいときはお互いさま、困ったときはお互いさま、そんな言葉が頭に浮かびます。ピアサポートはお互いさまの営みです。

前置きが長くなりましたが、ピアサポートの特徴の一つは互いに〜しあう関係だと私は思っています。とはいえ、とはいえです。精神的に困難な人たち同士といえども、まったくフィフティ・フィフティ(50%、50%で)〜しあう関係はなかなか成り立ちにくいだろうなぁと想像します。例えば、話を聴きあうといっても、考えてみると、二人の時間配分や話の中身や精神的な満足度などがフィフティ・フィフティであることは不可能だと思われます。

お互いさまは、難しくいえば対等な関係であり、互恵的な関係です。あの半沢直樹でいえば「やられたら、やり返す」に似ています(強引ですが言いたかったので。ごめんなさい!)。でも、現実には、お互いさまの関係なのに「倍返し」のようなことが起きているなぁと思います。いただいた贈りものよりも倍のものをお返ししたい。いただいたサポートよりも、もっとサポートを返したい、といった心理が働くことが多いように感じられるのですね。

今の自分はサポートを受けとるだけで精一杯だ、受けとるだけで心も満たされているという人は実は少なくて、どこかで恩返しをしたいとか、そのような気持ちがあると思うのです(サポートをもっともっと受けとるだけでいいという人もおられるかも。。。)。お互いに倍返しの気持ちがあれば相乗効果でサポートがふくらんでいきますね。お互いにプレゼントの「倍返し」をしあうような関係です。

理想的なお互いさまは、フィフティ・フィフティにとどまらず、お互いにサポートを倍返ししてふくらまわすような関係であるといいなぁと思います。

そもそも、お互いさまの最初のきっかけは、誰かがつらい経験を告白して、誰かが聴き慰めることから始まるとすれば、サポートに手を伸ばす、助けを差し出すように、フィフティ・フィフティではない関係からお互いさまはスタートしています。

最後にピアスタッフの話につなげると、ピアスタッフは、サポートがほしいという声を聴いて、まずサポートを差し出してみる人かも。プレゼントが欲しいという声を聴き、プレゼントを贈るサンタさんのように。サンタさんと違う点は、サンタさんは子どもたちがいい子にしてからプレゼントを届けますが、ピアスタッフは同じような経験をしているからこそ無条件にサポートを贈るところです。そこから、サポートの交換がはじまっていくといいなぁと思います。

(つぶやき人:かや)